今年１月に県内初の脳死腎移植に臨んだ島根大医学部付属病院（出雲市）移植チームの医師が２３日、同大学で記者会見し、腎臓の移植を受けた４０代男性＝大田市＝の術後経過が順調であることを報告した。移植によりそれまで週３回行っていた人工透析の必要がなくなり、男性は「体が楽になり、ありがたい」と提供者への感謝の思いを語っているという。

　チームによると、男性は１月２４日にあった移植手術の翌日には飲食ができるようになった。尿の量も徐々に増え、術後６日目の血液透析を最後に透析の必要性もなくなった。３月１日の退院後は社会復帰に向けて活動を始めたといい、「今までできなかったことに挑戦する意欲が出た」と語ったという。

　一方で医師らは過去１０年間に県内での臓器提供が１例しかないことに触れ、「移植医療への理解が進んでいない」と指摘。意思表示カードや運転免許証で提供意思の有無を示すよう呼びかけた。【細谷拓海】



３月２４日朝刊





(この記事は島根（毎日新聞）から引用させて頂きました)



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